「ノークレーム」を廃止しました

シンクロジスティクスの一木です。

今回は、コンテナバンニングで導入しておりました「ノークレーム」を廃止した経緯について、共有させて頂きたいと思います。

 

ノークレームを導入した背景

当社は創業以来、コンテナバンニングを強みとし、「できる限り良好な状態でエンドユーザーにお届けする」という方針でサービスを作ってまいりました。創業当初は、シール(封印)が完了したコンテナ貨物に対して、バンニングを請け負う会社が責任を負わないケースがほとんどでした。しかし私は、現地に到着するまで責任を持つことが大切だと考えておりました。

とはいえ、仕事をお請けする中で、「ダメージが出ても構わないから、1台でも多く詰め込んでほしい」とリクエストを頂くことがございます。例えば、仕向地によってはコンテナ1本あたりの輸送コストが5千ドル~1万ドル以上かかり、より多く積載しなければ貨物の価格を上回る場合があるためです。

そのため、ダメージが回避しづらいご依頼において、ベストを尽くしても発生し得るリスクに関しては、事前にご説明をした上でクレームをお受けしない(ノークレーム)方針を取っておりました。

 

ルールの目的が形骸化

ノークレームの仕組みは、ご依頼に対して品質を担保できる限界のラインや作業上のリスクを想定し、お客様にしっかりとご説明をした上で成り立つものです。

しかし一部の現場において、あらゆるご依頼にノークレームの方針を取っていることが判明しました。本来の目的をないがしろにしてノークレームを多用すると、品質管理の基準が甘くなる可能性があります。サービス品質の低下にもつながるため、このたび、全面的に廃止することにしました。

ノークレームの廃止に伴い、現場の責任者やスタッフに対して、お客様への説明責任を果たすよう改めて指導いたしました。そもそもクレームは、お客様の期待値を下回った場合にしか発生しないものです。そのため、お客様から求められる期待値を理解した上で、作業におけるリスクや責任を負える範囲について合意を得るプロセスが必要不可欠です。

このように運用を変更したことで、現場のコミュニケーションの質が上がりました。例えば、「これ入りますか?」とYes/Noの結論だけを問うやりとりではなく、「なぜ入らないんですか」「どうすれば入るだろう」とプロセスを共有するようになり、一つひとつの作業品質が向上していると感じます。

 

価値の高いサービスを提供するために

お客様にご満足いただけるサービスを提供するには、

  • 我々の技術やサービス品質を高めること
  • お客様の期待値を理解すること
  • 品質を担保できる範囲を明確にお伝えすること

この3つが必須ですので、実現できるスタッフをどんどん育成していきたいと思います。

また、ノークレームのように既存のルールや制度を見直す必要がある場合は、今後も状況に応じて変更していくつもりです。ただし、私が制度を作ったり変更する際の判断基準は、「1台でも多くの車をお届けすること」「お客様にとって価値の高いサービスを提供すること」しかございません。決して自己保身のような理由では行いませんので、ご安心ください。

 

最後までご覧頂き、ありがとうございます。