どのような方針でロジスティクスを組むか

シンクロジスティクスの一木です。

今回は、ロジスティクスにおいて方針や基準を定めることの重要性について、私の考えを共有させて頂きたいと思います。

 

■ロジスティクスの語源「兵站」とは

ロジスティクス(Logistics)という言葉は、「兵站(へいたん)」という軍事用語に由来します。兵站とは、最前線の戦いを支える後方支援活動のことで、主に食料や物資の補給、補給路の確保や施設整備などを担います。

兵站は戦略や作戦に基づいて行われ、人員や物資などのリソースをどのように前線へ供給するかを計画します。どのような兵站計画が必要になるかは、戦地の気象状況やインフラ事情、戦闘状況などで変わってきます。例えば、寒冷地域では防寒具や暖房器具の供給が必須ですし、特定の輸送ルートが断たれた場合は代替ルートを選定して計画を組み直す必要があります。

兵站と同様に、ビジネスにおけるロジスティクスも状況に応じた柔軟性が求められます。

 

「コスト・スピード・品質」はトレードオフの関係

私たちロジスティクス事業者は、荷主様の戦略やニーズに合わせてサービスを組み立てます。

ロジスティクスに対するお客様のニーズや評価軸は、「コスト」「スピード」「品質」の3つに大別されます。私たちはすべての要素を高いレベルで満たすようなサービスを目指しておりますが、それらはトレードオフの関係にあるため「安い・早い・高品質」を満点レベルで実現することは難しいのが実情です。

例えば、物流のスピードを向上させたい場合、いつでも船積みができる環境を整える必要があります。そのためには余剰の土地や人員を抱えなければならず、どうしてもコストは上がってしまいます。

輸送コストをできる限り抑えたい場合は、航空券の予約サイトのように船の空き状況に合わせて出荷することになるため、スピードが担保できない場合があります。

品質に関しても、例えば船積みのスピードを高めつつ品質も向上させたい場合は、相応の人員を採用・育成する必要があるためコストが上がります。増員せずに品質向上を目指す場合は、スピードがトレードオフになります。

このように、ロジスティクスでは人手や保管場所、船のスペースなどリアルな制約が発生するため、3つの要素のどれかを上げれば、どれかが下がりやすい、という構造になっています。

 

どのように事業を進めるのか、方針と基準を定める

中長期で競争力に優れたロジスティクスを構築するためには、その前提となる方針や基準を明確に示していただくことが重要です。コスト・スピード・品質のうち、どれを最優先とし、最低限クリアすべきラインはどこなのか。

方針が明確になると、ロジスティクスを構築する上で何に注力すべきかが明確になるため、最も効果的なご提案ができるようになります。ビジネスを支援する我々の提案精度が高まることは、競争力の高いロジスティクスの安定構築、ひいては業界全体の利益につながります。

反対に、相関関係を無視して3要素をすべて満たそうとすると、品質が下がったり、事故が起こったり、最悪の場合はサービスの継続が不可能になります。

軍事学では【戦争のプロは兵站を語り、素人は戦略を語る】という格言があり、兵站は戦争の勝敗を分ける重要な要素とされています。中古車輸出ビジネスにおいても、ロジスティクスが果たす役割は非常に大きいと考えております。

今後も、荷主様のビジネスの成功を後押しするような、価値ある支援とご提案を続けてまいります。

最後までご覧頂き、ありがとうございます。