
責任と期限
シンクロジスティクスの一木です。
今回は責任と期限についてお話しようと思います。
仕事はほとんどの場合、一人で完結するものではなく、リレーのようにバトンをつなぐものです。安定して速いタイムを出すためには、受け渡しラインが常に決まっていて、次の走者が助走して待っている状態を作る必要があります。バトンを渡す「タイミング」や「状態」が曖昧だと、チーム全体のペースは簡単に乱れてしまうからです。
仕事における「期限」は、このリレーでいう受け渡しラインにあたります。期限がない状態では、リレーの走者として全体の最適化を担う責任を果たすことはできません。今回は、個人が責任を果たすためになぜ期限が必要なのか、そして期限を守るために必要なことについて考えてみたいと思います。
■ 責任には期限が伴う
当社の中古車輸出業務を例にとると、「車を○月○日にヤードに入れる」という搬入予定日があります。この予定日があることで、ヤードの作業者は必要な準備を整え、次の工程へとスムーズに進めることができます。しかし、予定より遅れてしまうと、準備していた分が無駄になり、その乱れは連鎖的に蓄積していきます。このように期限に遅れることが全体最適に悪影響を及ぼすことは誰にでも想像できると思います。では、予定より早く到着した場合はどうでしょうか。一見スピード感があって良いことのように思いますが、準備がまだ整っていない状態で車がヤードに届いてしまうと、今する必要のなかった業務に追われることになり、結果として全体の効率的な流れは乱れてしまうのです。
だからこそ大切なのは、船積みに関わるチーム全員の足並みをそろえ、各工程で決められたタイミングで必ず受け渡しのバトンをつなぐことです。期限を守って計画通りに作業を進めることで、次の担当者がスムーズに動ける環境をつくり、チーム全体として効率よく成果を上げられる状態を保つことができます。期限を守ることは、全体の最適化の担い手として責任を果たすための最も基本的な行動なのです。
■ 期限を決め、守るための工夫
では、チーム全員で足並みを揃えバトンをつなげるために、私たちはどのような工夫をするべきでしょうか。まず、期限を決めるときには、関係者間で共通認識を持てるよう明確に設定することが重要です。期限に解釈の余地を与えてしまうと、関係者間で共通認識がずれ、「バトンを渡す場所」としての期限の役割が十分に機能しなくなるからです。例えば、日付だけのような曖昧な表現を避けて、「○月○日の○時まで」と明確に設定することが必要になります。
そして、その期限を守るために重要なのは、「自分の中で前倒しした期限を決めること」だと考えています。自分の作業にどれくらい時間がかかるかを見積もり、トラブルなどコントロールできない要素も考慮したうえで、「ここまでに動き始める」「ここまでに終わらせる」という自分なりの期限を設定するということです。例えば、「16日の17時」が期限だとしたら「この作業は24時間くらいかかりそうだ。トラブルを考えて1日くらい余裕を見ておこう。だから12日から進めて、15日の業務終了時に終わらせるようにしよう」といったイメージです。
このように、関係者間で共通認識できる期限を設定し、業務量を正しく見積もったうえで行動することが、次の担当者への引き渡しを滞りなく行い、チーム全体の効率と成果を保つことにつながります。そしてそれが、仕事における責任の一部であり、成果を最大化するための第一歩になると考えています。
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