船のスペース不足と海上運賃の高騰はいつ落ち着くのか?

船のスペース不足と海上運賃の高騰はいつ落ち着くのか?

 

SYNC LOGISTICS 一木です。
今日は「船のスペース不足と海上運賃の高騰はいつ落ち着くのか?」について
私の考えを共有させて頂きたいと思います

 

■船の解撤とは?

みなさん「船の解撤」という言葉の意味をご存知でしょうか?最近ある港湾会社の方に教えて頂きました。解撤とは船を解体し鋼材などを再利用に回す一連の活動で、主にインドで行われるそうです。満潮を利用して砂浜に船を乗り入れた後、船体にガスバーナーで切れ目を入れ、穴をあけて鎖を通し、浜辺に固定した大型トラックのエンジンを利用したウインチで少しずつ引きちぎって切り落とす。高所で船体を切断したり、切り落としたスクラップを人力で担いで陸地に運ぶ作業は大きな危険を伴ったものになります。

 

■2023年秋には、スペース不足及び運賃レベルは落ち着くと思われます

2020年、コロナウイルスの蔓延において生じた先行きの不透明感から、各船会社がこの解撤を積極的に実施いました。
しかし、コロナ渦においても人の動きは制限されたものの、物の動きはさほど小さくなりませんでした。むしろ、旅行などの無形の体験が出来なくなった分、有形の消費に流れました。
現在、各船会社も急ピッチで、新造船の発注を行っており、2021年のコンテナ船発注量は過去最高の381隻・344万TEU(20 Feet コンテナ、344万本)に登りました。私はこの新造船達が、流通するまでに約2年程度はかかると考えています。

そのためお客様には「多少、高い運賃であってもここ半年は船積みを進める方がいいと思います。」とご説明しています。

■今ロジスティクス人材に求められる資質とは

「船のスペース不足と海上運賃の高騰」は需供バランスが崩れた時に発生します。
私達、ロジスティクス事業者はビジネスモデル上、関係者の真ん中におり様々な情報や解釈が錯綜しやすい位置にございます。情報を広め、大きな痛手を追わないように予防をすることも重要です。
しかし最も重要なことは「長期的なトレンドを見定め、原理原則に沿った意見を出す」ことです。
つまり、リアルタイムに関係者に情報共有するに加え、その情報を目的やトレンドを加味した上で自分の意見を出すことが『ロジスティクス人材』に求められる資質です。

最後まで、ご覧頂きありがとうございます。