コンテナ運賃の下落~お客様との距離を縮める意味~

 

■コンテナ運賃の下落

SYNC LOGISTICS 一木です。今回は、現在切り替わりが進んでいるコンテナ運賃の下落及びRORO船からコンテナ積みへの切り替えをテーマに共有をさせて頂きたいと思います。

https://www.sankei.com/article/20220922-DAKUZWZALRK23O4TP5D2SFTMBU/

 

 2020年以降、COVID-19が蔓延したタイミングで世界全体のモノの流れが少なくなることを予測したコンテナ船社は船の解撤やコンテナそのものの廃棄を実施しました。行動制限により人の動きは大きく減少しましたが、モノの流れは減少しなかったため、輸送需給のバランスが崩れ運賃の高騰が2年も続きました。その運賃も今年の夏頃から大きく下落しはじめ、中古車輸送も一気にコンテナ輸送へと切り替わりが進んでいる状況です。

 

■切り替わりにもっとも早く対応したお客様

 ROROのスペース不足や運賃高騰、コンテナスペース運賃の下落のトレンドを見極め、日本で最も早く切り替えに対応された荷主様は当社の” ワンストップロジスティクスサービス”をご利用頂いている輸出事業者様でございました。

 このサービスを導入する主な目的は”販管費の削減”と”コア業務への集中”になるのですが、船積み業務を当社に委託することで船積みスタッフの採用コストや教育コストを抑制しながら、船積み手配人員を抑えることができます。さらに、中古車輸出において最も差別化しやすい仕入れと販売に注力することで、お客様の事業を伸ばしていく効果が出てまいります。今回のように世界中のコンテナ運賃が下落していくトレンドをいち早く察知し、RORO船とのトレンドを比較した上で、国内外でコンテナでの物流スキームを構築するまでを迅速に行なっていくのが当社の強みの一つであります。その中で” ワンストップロジスティクスサービス(3PL)”を導入頂いているお客様とは、①今後の事業方針を共有頂いている。②定例で打ち合わせの機会を頂いている。といった理由でニーズの洗い出しから、サービスのご案内までをスムーズに出来る関係性を構築させて頂いております。

 

■商社(メーカーを含む)とロジスティクス事業者との関係

 私は今後、商社(メーカーを含む)とロジスティクス事業者との関係はより密接になっていく必要があると考えています。私が創業した10年前に比べて、明らかにビジネス環境が変わるスピードは上がっていますし、物流の要素を強みとして組み入れていく必要性がますます高まっています。加えて、魅力的な商品を創り(仕入れ)販売していくことと、廉価で品質の高いロジスティクスを組んでいくことには、性質上の違いが大きくございます。

 つい最近、大きな気づきがあったのですが、ロジスティクスにおいて重要視すべきものは“ニーズ”であり、商品開発や販売において重要視されるべきは“デマンド”であるというものです。私がロジサービスを組んでいく際にはA地点からB地点までに必要な機能(ニーズ)を真っ先に逆算していきます。それに対し、商品開発や販売を得意とされている方は、必要じゃなくても”欲しい”という欲求(デマンド)がどこにあるのかを探し当てるような受け答えをする方が多い気がします。実際に私も商社出身でダントツでダメな営業でしたが、この物流の分野においてはお客様に感謝のお言葉を頂くことができました。また、尊敬する経営者の方がデマンドを見つけにいく際には、一般の方から見れば驚くほど深い情報を取りに行かれていらっしゃいます。

 こういった能力を持つ方が掘り起こしていただいた“デマンド”を世の中に大きく広げていくサポートをしていくのがロジスティクス事業者の役割です。私が支援するお客様にお伝えすることの一つに『もっと、もっと大きくなってください。』という言葉がございます。自分が出来なかったことで成果を出されているお客様を尊敬していると同時に支援をさせて頂くことで、当社の社員や協力業者様の価値を証明したいからです。日本には活用されていない設備やもっと大きな価値を生み出せる人材が多くおり、“お客様のご要望”に応えることで価値を最大化できると考えています。ゆえに、当社のお客様に向けて『もっと、もっと大きくなってください。』というお言葉をお伝えしているのです。

 

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。