新たな領域に自らチャレンジし、2つの課のリーダーを兼務。そのやりがいと仕事術とは

 

【プロフィール】大淵 章裕 船積みオペレーション部 博多オペ課 課長 兼 事業推進課 課長

久留米工業高等専門学校を中途退学し、米国留学を経て、2014年6月にシンクロジスティクスに入社。現在は、福岡オフィスのオペレーション課と事業推進課の課長を兼任し、オペレーション業務の業務プロセス改善や部下の育成にあたっている。

 

迷った末、創業期のシンクロジスティクスに賭けた

シンクロジスティクスに入社したきっかけは、創業期で人を探していた代表の一木に声をかけてもらったことです。アメリカでの留学生活を終え、東京で就職活動を始めようとしていた頃でした。当時は福岡に本社機能があったため、福岡に行くか東京で就活を続けるか、正直迷いましたね。創業間もないベンチャー企業ということで、成功するか失敗するか、どちらに転ぶかわからない賭けでもありましたし。

それでも入社を決断したのは、「ベンチャー企業なら中心に食い込めるかもしれない」と考えたからです。自分が実行したことが、ダイレクトに成果として表れる環境ではないかと。東京の会社で新卒としてスタートするより、自分の力で切り開いていくほうが良いとも思い、誘いを受けることにしました。

自分の価値を発揮できる領域に自らチャレンジ

入社当初は、主に博多ヤードのオペレーション業務を担当していました。主な仕事内容は、中古車を輸出するための船積みの手配やスケジューリング、税関の申告書類作成などです。事業拡大と共に大阪や名古屋、横浜にもヤード拠点を構えるようになり、人員も少しずつ増えていきました。

私も5年半で色々な経験を積み、いつの間にかリーダー的な立場に。そんなとき、長期出張という形で川崎本社に行くことになりました。川崎で主に取り組んだのは、弊社が開発した業務システム「La-plus(ラプラス)」の改修です。La-plusは、お客様や船会社、通関業者、ヤードで作業をするメンバーなど、船積み業務で関わるさまざまなステークホルダーと情報共有ができるプラットフォーム。その機能を強化して業務効率を高めるためのアイデア出しや要件定義などを行い、開発を委託しているシステム会社と一緒にブラッシュアップさせました。

また、川崎では「オペレーション業務の仕組み化」にも取り組み始めました。誰かに指示されたというわけではないのですが、当時は会社の課題として業務の属人化が懸念されていて。統一された業務マニュアルなどがなかったため、社員が増えるにつれてオペレーション業務の進め方にバラつきが出ていたんです。

業務プロセスの言語化や体系化をしなければ、という課題感はみんなの共通認識でもあったので、自分がやろうと思い立ちました。自分としても、オペレーション以外で自分の価値を発揮できそうな領域に業務をシフトしたいと考えていた時期だったため、意識的に立ち位置を変えたところもあります。

 

課題の本質を見極め、業務プロセスを改善する仕事にやりがい

長期出張を終えて福岡に戻ってからは、事業推進課という形で本格稼働することになりました。基本的な取り組み方としては、担当者へのヒアリングなどで業務プロセスのボトルネックを洗い出し、改善アイデアをベースに複数の小プロジェクトを立ち上げて同時に走らせています。プロジェクトの内容は、「現状の問題点の解決策を講じるもの」と「将来のために布石を打つもの」に大別されます。

そして、洗い出した問題点を整理し、「原因はどこにあって、何をすればいいか」を突き詰める。最初は課題感がまだぼんやりしているので、課題の本質を見極めるが難しいですね。それだけに、考えて構築したものがうまく機能しはじめたときは達成感があります。

例えば、少し前に社内ポータルサイトを作りました。総務関連の申請や各業務に使用しているスプレッドシートやアンケートフォームなどのツール類が社内に乱立していたので、一元管理することにしたんです。それまでは、各自が何を用いて業務を進めているかの把握ができていませんでしたが、ポータルサイトによって“見える化”しました。社内にも浸透してきて、うまく機能していると感じます。

2つの課のリーダーを兼務

福岡に戻って半年後、組織改編に伴って博多オペ課のリーダー(課長)も兼務することになりました。基本的に日々のオペレーションには口出しせず、何らかの意思決定が必要なときにアドバイスをするスタンスです。

事業推進の仕事では、未来に視点を向けて戦略的に考えることが多いため、オペレーション課との兼務では「視点の切り替え」をする必要があります。オペ課の仕事では、今起こったトラブルへの対処が多いですから。遠くのものを見ていて急に近くを見たときに、目のピントが合わなくなるような感覚があり、切り替えの難しさを感じるときもあります。

色々な業務が重なったときは、優先順位をつけて緊急性・重要性の高いものから対処します。業務をできる限り小さなパーツに分け、時系列に並べ替える。そういう考え方をよくしていますね。

特にこの業界は、ある国の景気が良くなるとお客様の動向が一斉に活発になる市場特性があります。そうなると、弊社で取り扱う貨物量も急増。繁忙期は結構大変な状況になります。予期せぬトラブルが起こることもあるので、常に優先順位を考えて対処することがとても重要です。

大きなトラブルの例を挙げると、2018年に近畿地方に台風が直撃し、大阪のヤードが甚大な被害を受けました。お客様の車がひっくり返ったり、車や詰所の窓が割れたり、コンテナが倒れたり…。結構ボロボロな状況でしたが、そのときも優先順位をつけながら状況を整理し、何から取り掛かるべきかの筋道を立てて対処しました。その結果、お客様とトラブルになることもなく、1カ月かからずに何とか復旧にこぎつけました。

 

 

シンクロジスティクスはチャレンジしたい人に向いている

オペレーションの仕事は何かとトラブルがつきものなので、責任感を持って業務を最後までやり遂げられる人が向いています。それから、社内外のさまざまな人と連携しながらものごとを進められる人。

事業推進の観点では、改善策や仕組みを構築するのが得意で、クリティカルシンキング(批判的思考)ができる人。より良い仕組みを作るには、現状を鵜呑みにせず、「本当にこの方法が正しいのだろうか」と疑問を持つ姿勢が大切ですから。

シンクロジスティクスは成長フェーズにあり、色々なことにチャレンジできる社風です。この業界では珍しく、業務のIT化に力を入れているところも魅力の一つだと思います。興味がある方は、ぜひ一緒に働きましょう。

 

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