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シンク・ロジスティクスとの取引6年で中古自動車部門の通関取扱件数が10倍に︕ 業務のシステム化・分業化で申告スピードも向上(株式会社シーワールドロジックス様)

 

通関業をはじめ、国際複合⼀貫輸送(NVOCC)や中古⾞輸送サービス等を展開している株式会社シーワールドロジックス様は、シンクロジスティクスの協⼒会社として通関業務を代⾏してくださっています。

同社が2015年に開設した横浜⽀店では、シンク社との取引拡⼤に伴って中古自動車部門の通関件数が10倍に増加。並⾏して業務体制を⾒直したことで、申告スピードが⼤幅にアップしたといいます。

シンク社とのお取引状況やシンク社の印象、お取引のメリットなどについて、取締役・横浜⽀店⻑ 神保裕様にお伺いしました。

 

月2,000台・コンテナ400本分の輸出通関を代行

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会社紹介・事業内容

弊社は、通関業を主軸に国際輸送をサポートする事業を展開しております。

2008年の創業以来、⼤阪に本社を置き関⻄地区を中⼼に活動していましたが、横浜税関から通関業ライセンスを取得して2015年12⽉に横浜⽀店を開設。JIFFA(国際フレイトフォワーダーズ協会)に加盟し、通関業のほか国際複合⼀貫輸送サービスも⾏っています。

主な取り扱い貨物は中古⾃動⾞や中古建機、⾷品などで、ベトナムやアフリカ向けの複合⼀貫輸送を得意としています。

また、2017年の通関業法改正により、申告官署の自由化にともない、全国どこの税関にも通関を⾏えるようになりました。それにより、弊社のお取引先も全国各地に増えつつあります。

シンクロジスティクスとのお取引内容

弊社が請け負っているのは、シンクさんが輸出する中古⾞の通関業務です。税関から輸出許可をもらうための書類作成や申告⼿続きなどを⼀貫して⾏っています。

もともと⼤阪本社でお取引が始まり、横浜⽀店としては2016年からお取引させていただいています。

当初は、モンゴルやスリランカなど特定の向け地のご依頼に限られていましたが、シンクさんの事業拡⼤に伴って通関件数も徐々に増え、現在は横浜港・川崎港から輸出するすべての向け地の通関を行っています。

また、平均すると1カ⽉あたりの通関件数は約2,000台、コンテナで400本程度です。

 

シンク社開発のシステム上で包括受託し、約20名で情報共有しながら業務を進行

シンクロジスティクスとの連携・業務体制

業務の進⾏管理はシンクさんが開発したシステム『La-Plus(ラプラス)』で⾏っています。

⼀般的に、お客様からの通関のご依頼はメールやFAXが中心で個別にいただきますが、シンクさんの場合はラプラスに案件の情報や書類等が随時アップされるので、我々が確認して包括受託するスタイルになっています。カット⽇(※)でソートをかけると「このカット日は何件何本ある」と簡単に把握できるようになっており、必要な情報をダウンロードして順次着⼿します。

横浜⽀店では10名のスタッフがシンクさんの業務に携わっています。弊社横浜支店では、通関部に速やかに適切な書類を渡すため、分業チェック体制を敷いており、通関書類、バンニング写真の確認、NACCS(ナックス※)への事前⼊⼒などは事務スタッフが担当し、専⾨知識が必要な分類(統番)の割り振りや通関申告は当然ながら通関⼠が⾏っています。

また、貿易上、通関と同じくらい大切なB/L作成の部門について、D/R(ドックレシート)やS/O(シッピングオーダー)を作成する専任スタッフもいます。
シンクさん側の⼈員も含めると20名くらいの協業体制ですが、ラプラスで情報共有や進捗確認をしながらスムーズに進めることができています。

※カット⽇︓CY(コンテナヤード)やCFS(港近くの倉庫や作業場)に貨物を搬⼊する期限

※NACCS(ナックス)︓輸出⼊申告(通関)や関税納付などの⾏政⼿続きを効率的に⾏うためのシステム。正式名称は輸出⼊・港湾関連情報処理システム(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System)

 

6年で中古車部門における通関件数は約10倍に。依頼増でも分業化・システム管理で業務効率が⼤幅に向上

お取引による効果・メリット

シンクさんとお取引させていただいたことで、横浜⽀店の中古車部門における通関件数は6年前より10倍程度に増加しました。

また、ご依頼の増加に伴って我々の体制を見直し、分業チェック制に変え、業務効率が⼤幅に向上したことも⼤きなメリットと考えております。

シンクさんのように、通関やD/R作成のご依頼件数が多くなってくると、限られた⼈数と限られた時間で、大量の業務をこなすのは難しくなってきますし、従業員に毎⽇遅くまで残業をさせて負荷をかけるわけにもいきません。各セクションに特化したエキスパートを育成し、各工程で時間短縮し多くの業務量をこなせるようになりました。

常にベターではなくベストな体制にしなくてはと、正確性と作業効率の両方を⾼めるために導き出したのが現在の体制です。また、システム面において、業務効率化にはラプラスの貢献度も⼤きいです。

システム上で包括受託する形なので業務量やスケジュールを事前に把握しやすく、計画的に仕事を進められるようになりました。「来週は忙しいから他の仕事は今週中に終わらせておこう」、「これは先にやろう、これは後に回そう」など、状況に応じたマネジメントで⽇々の業務量を調整しやすくなりました。
さらにラプラスは、⾞両自体やバンニング工程の詳細な写真も⼀括管理されているので、荷主様の書類との付け合わせ(実際の輸出台数や⾞体番号などのチェックする業務)もスムーズです。

 

ざっくばらんに意見交換ができ、改善要望も積極的に聞き入れてくれる

シンクロジスティクスの印象

アナログな港湾業界においてシンクさんは率先してデジタル化に取り組まれていて、我々も学ばせてもらっている部分が多々あります。

また、定期的に意見交換や打合せを⾏い、我々の意見や要望なども積極的に聞き⼊れてくださるところも助かっています。例えば、ラプラスの仕様について通関業者の⽴場からの要望を伝えると、随時取り⼊れ改修してくれます。

この業界では比較的創業が浅い会社同⼠ということもあり、シンクさんがフラットに接してくださるおかげで、我々もざっくばらんに話すことができる。そのような関係になれたからこそ、6年間共にがんばってこられたと思っています。

 

フォワーダー同士としても関係性を深め、新しいビジネスを一緒に開拓したい

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今後の取引関係の展望

通関業者として大事にしていきたい一つとして、ドキュメントの正確性や作業の効率性についての議論は外せないと考えております。ドキュメントの正確性については、ソフトウェアを活用したチェック体制の一部にデジタルを入れ込み、効率性については、シンクさんのラプラスの活⽤や、主要お取引業者様とも相談をしながら、デジタル化・効率化を進めたいと考えております。

また、フォワーディング(国際⼀貫輸送)の領域でも、何らかの形でシンクさんと協力できればと考えています。というのも、世界各国でEV車推進により、中古⾞(ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド)の輸出市場は今後10年前後で⼀気に衰退するという⾒⽅もあり、新しいCommodityを模索しています。互いに情報共有を行い、中古⾞に代わる商材・ビジネスは必ず⾒つかると思います。そういう意味でも、シンクさんとはこれまで以上にコミュニケーションを深め、お互いの成⻑につながる道を⼀緒に切り拓いていきたいと考えております。

 

■企業紹介

株式会社シーワールドロジックス様ロゴ

社名:株式会社シーワールドロジックス
事業内容:第一種貨物利用運送業
     第二種貨物利用運送業(外航)
     輸出入手続の代行業務
     国際複合一貫輸送
     輸出貨物梱包
     通関業
従業員数:20名
URL:https://www.seaworld-l.co.jp/