「異彩な人材」を活かす仕組みづくり

 

SYNC LOGISTICS 一木です。

今回は「異彩な人材」との働き方について共有をさせていただきたいと思います。

■すべての人が活き活きと仕事が出来るような仕組みづくり

弊社は2013年7月に、私とアルバイト1人との2名で、雑居ビルの1室にて設立いたしました。事業成長に伴い1人、2人と社員が増加していく中で、性別、年代、国籍の違う社員が仲間として加わってまいりました。

気質や性格が違う社員をまとめることは本当に難しく、より多くの社員がそれぞれの能力を発揮するための支援(投資)を積極的に続けております。現在、約50名の社員の中には競争心の高い人材もいれば、チームワークを大切にする人材、1人でコツコツとやり続けることが好きな人材、考え方やプロセスを重要視する人材がおり、多種多様な人材が働いてくれています。

2022年現在、会社を成長させる上で最も重要な部分として、社員が能力を発揮するための支援に取り組んでいます。

 

会社、そして事業成長に必要なための役割を言語化する。役割を設定し、達成し得るための能力開発支援を行う。出した結果に合わせて、評価や面談といったフィードバックを行う。こういった工程を作っていくことは根気のいる取り組みになりますが、徐々に会社内に変化が生まれてきています。

社員は、自分のやるべきことや求められていることが明確になることで、大きな躍進を遂げるもの。勉強や自己研鑽のやり方がわからなかった社員が学習を習慣化することで、急成長を遂げる。私も変化を感じるまでに1年以上の時間を要しましたが、社員数が少ない企業こそ、こういった仕組みを作ることで、効果を実感できるようになると思います。

 

また一方で、少なからず退職者がでてきております。役割や必要な能力が明確になればなるほど、責務を果たすことが出来ているのかどうかが浮き彫りになってくるからです。

会社の成長を支えた人材が退職していくのは寂しいですが、日本には380万社の企業があり、社員一人ひとりには一度きりのかけがえのない人生があります。

 

すべての働く人が当事者意識を持ち、自分の才能やスキルを最大限に発揮できる場所を見つけることは本人に与えられた自由ですし、自分の価値を最大限に発揮できる場所を見つけることが大きな充実感を得られるポイントであると考えています。

 

私は経営者として、採用時の見極め、本人のビジョンやキャリアをふまえた育成制度の準備といったことを今後も継続してまいります。

 

■型にハマりきらない人材とは、会社としてどのようにして付き合うか?

 

こういった取り組みを進めていく中で、壁にぶち当たる場面がございました。

画一的な考え方をする社員や、会社のルールになじまない社員が出てきたりもしました。スキルや能力に大きな偏りがある社員に対し、長所を極端に評価できなくなるといった問題が出てきたりもしました。

 

例えば、圧倒的にコミュニケーションスキルが高い人材がいたとします。

 

人懐っこく、顧客や社外の取引先との関係構築を圧倒的なスピードで進めることができ、伝える相手の知識レベルや共感度合いに合わせて、さまざまな言葉を使い分けることができます。しかしながら、報告や事務作業といった管理業務が苦手で全体の輪を乱してしまう…そんな人材がいたとしましょう。本人は顧客及び会社に貢献している自覚もあり、実際に大きな成果を上げた実績を有しています。

 

みなさんであれば、どういった活かし方をするでしょうか?

 

■異彩を放つ人材が活きるスキームをつくる

 

現在弊社ではそういった人材を、業務委託としての契約を結ぶことで積極的な活用を進めています。

 

会社の一員として属さなくても、「異彩な人材」が結果にのみフォーカスを当てるポジションで活き活きと働いてくれることは、業界、会社、本人にとってもプラスに働きますし、社会全体の価値を押し上げる効果があると考えているからです。得てして、尖った人材は何らかの能力が欠落している部分があったり、日本の一般的な雇用体系上では、非難されやすいような仕事の進め方を得意としていたりすることが多いと感じます。

 

私自身、新規のビジネスモデルを作りこんでいく際に、一昼夜ぶっ続けでPCの前に座り続けてしまうことがあります。

新しい分野の知識を得ながらアウトプットを同時に行うには、同時に作り込みを行ってしまう方が効率的だからです。またそういった時は、何より仕事が楽しくなっている状態なので、良い仕事やサービスにつながっていく可能性が高いことを、経験として知っています。

 

社長でなくても、時間ではなく結果のみで評価されたい人材への枠組みとして、こういったフリーランスのような働き方は、私達の業界においても、もっと増えて欲しいと思っています。

 

他にも、顧客とほとんど遊びのような会話をする中から重要なニーズや信頼を勝ち取り、大きな契約を取ってくる営業マンなどは「異彩な人材」の典型だと思います。

 

傍からは無駄話をしているように見えるかもしれませんが、世の中の大きな契約や、不確実性の高い取り組みはこういった形で進められているような気がします。全員を一律に正社員として接することは、1960年代の日本のように、市場が右肩上がりの場合には上手く機能したと思います。

しかしながら、全体的な市場が大きく伸びない環境下やグローバルな事業を展開していくには、コミュニテイにおいて異質な人材を排除するのではなく「いかにして活かしていくのか?」がポイントになっていくと考えています。ぜひ、ご意見などいただけますと幸いです。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。