世の中に必要なサービスを創り、利益を上げることの大切さ

■事業(サービス)をつくる上で大切なポイント

SYNC LOGISTICS 一木です。コロナに入ってから約二年間、組織づくりや育成に注力してまいりましたが、久しぶりに、自身で新規の事業づくりを行っています。サービスの詳細については、別のメルマガで紹介させて頂きますが、2022年現在、日本で最も必要とされているロジスティクスサービスであると感じています。その中で私のこれまでの事業づくりにおける経験や、会社全体における課題、今後の方針についてみなさまに共有をさせて頂きたいと思います。

■サービスづくりの失敗例と成功例

サービスづくりの失敗例として、”個人用の雑貨を定額でモンゴルに発送するサービス“を構築いたしました。当時、中古車をメインにモンゴル向けのシェアを広げていた時期で、モンゴルでより大きなビジネスをやりたいといった”利己的”な理由でサービスをつくり始めました。WEB上で発送依頼ができるシステムをつくり、日本国内側での通関や積み込み、モンゴル側での積み下ろしや受け渡しの仕組みをつくったのですが、全く伸びませんでした。要因は市場においてニーズが少なかったことです(困っている人や必要としている人のためのものではなく、自分があったら便利だろうなと思うものをつくっていた)。ニーズが弱いサービスは値下げや無理なキャンペーンをしてもサービスは伸びない、かつ顧客満足度も大して高くないため、私を含めた社員のモチベーションも上がらず疲弊が目立っていた事を今でも覚えています。その後、私の判断でサービスを停止いたしましたが、“世の中に必要とされるサービス”にこだわるという戒めにもなっています。

成功例としては中古車におけるコンテナバンニングサービスがございます。2012年当時、中古車輸出の市場が拡大していく中で、求められるサービスの種類や質が変化している時期でございました。表現は様々でしたが、ヒアリングを重ねる中で「在庫状況をリアルタイムで確認したい。一台の車を輸出するまでの手配工数を減らしたい。車が売れやすくなるようなサービスを追加して欲しい。」など、お客様が実現したいビジョンのようなものが同じように聞こえてくるようになりました。そういった市場ニーズを汲み取ったサービスはお客様からの満足度も高く、事業規模も一気に拡大してまいりました。

また、もともと輸出事業者であった私は、発想の起点として「自分ができなかったことに挑戦している人が困っている。なんとか助けたい。」すべてここからはじまっていた気がします。「誰かの役に立ちたい。誰かの助けになりたい。誰かを喜ばせたい。」といった衝動は人間が持っている素晴らしい本能のようなものであると思っていて、そのエネルギーは計り知れないものがあると思います。

■できない理由よりどうしたら出来るかを考えよう

ロジスティクスサービスを提供していく中で、ぜひ取り組んでいきたいのは高収益のビジネスモデルを作り続けていくことです。高い粗利益を生み出すサービスは、”世の中に必要なサービス”を作れている証拠ですし、一人当たりの生産性を上げていくことは”社員一人ひとりの価値を最大化”していくことになります。日本で仕事をしている中で、高い利益率を出すこと、一人当たりの生産性を高めることが企業に対して”儲かり過ぎている”といった羨望を向けられることはとても残念なことだと感じています。

また、社内においてもサービスづくりを行う際に『価格を上げたら仕事が取れなくなりませんか?』『そこまでやったら赤字になりませんか?』といったやり取りが議論されている場面があります。物流やロジスティクスの領域では、サービスの内容や付加価値のポイントが曖昧であることが多く、依頼する側とされる側の間で認識が異なる状態のまま安易な値上げを行えば、受注は減ることになります。しかしながら、提供されるサービスの価値が価格を上回っており、相互の認識が一致していれば価格を上げながらお客様の成功を支援することは十分可能であると考えています。私もお客様や協力会社様の決算が好調の際は嬉しい気持ちになりますし、その状況に起因した値上げを行うことはございません。円安状態の今、お客様には“大成功”を収めて頂きたいと思っています。最後までご覧いただきありがとうございます。